浮気調査の費用も慰謝料請求できる?費用相場や有効な証拠を解説!
2022.9.2
浮気調査を探偵に依頼した場合、高額な費用が発生するということはご存知の方も多いのではないでしょうか。
浮気調査の結果、パートナーの不倫が認められた場合にその費用は慰謝料とは別に損害賠償としてパートナーや浮気相手に請求したいと思うのは当然のことですよね。
しかし、残念ながら請求できない場合や、請求できても全額支払われることは少ないのが現実のようです。
どういった場合に請求できないのか、また請求できた場合の相場や慰謝料請求する際の注意点、実際に慰謝料を請求した例などをご紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
『不倫・浮気調査の費用は損害賠償として慰謝料請求できる?』
不倫・浮気調査の費用をパートナーや浮気相手に損害賠償として慰謝料請求できる場合は、いくつかの条件がありますので、調査を依頼する前に必ず確認しておきましょう。
こちらでは以下の3つのパターンに分けて解説していきます。
- パートナーへ慰謝料請求できる場合
- パートナーへ慰謝料請求できる場合
- 婚約者や事実婚の場合
慰謝料請求できる条件
- パートナーが浮気の事実を認めない場合
- 自分では調査できない理由があった(単身赴任・育児・介護など)
- 探偵による調査で初めて浮気の事実が発覚した場合
- 探偵の調査結果が重要な証拠となった場合
これらの場合は浮気をしていることを証明するため探偵に依頼する必要があったと判断された場合は、浮気調査の費用を請求しやすくなります。
浮気相手へも慰謝料請求できる場合
- 相手が既婚者だと知りながら肉体関係を持った場合
- 相手が既婚者だと明言していなくても既婚者だと気付いていた場合
こういった場合は、浮気相手に過失があると認められ損害賠償として慰謝料を請求することができるケースもあります。
婚約者や事実婚の場合も損害場使用として慰謝料請求できるの?
慰謝料請求は、婚姻関係にある配偶者だけでなく、婚約者や事実婚の場合でも請求できます。
しかしこれらにもいくつかの条件があり、婚約者の場合なら、プロポーズをしている、婚約指輪をプレゼントしている、結婚式の準備が進んでいる、両家への顔合わせが済んでいるなど結婚に向けて具体的に準備していることが分からないといけません。
事実婚の場合は、お互いを夫婦として認識しているか、法律婚の夫婦と同じように夫婦同然の生活をしているかがポイントになりますが、明確な定義がないため最終的には裁判所の判断となるでしょう。
『不倫・浮気調査の請求の相場は?』
そもそも、パートナーが浮気をしなければ払う必要はなかった調査費用ですので、かかった費用は全額請求して回収したいと思うのは当然です。
しかし、たとえ裁判で損害賠償が請求できたとしても、浮気調査でかかった費用を全額請求できる場合は稀なケースで、実際には費用の一部の金額しか認められないことの方が多いようです。
相場は費用の1割から2割程度の金額
請求で認められるのは、裁判所が相当であるとした金額です。
それは調査にかかった費用と内容が釣り合っているかどうかで判断します。
例えば、調査が不必要に長引いたために費用が高額になった場合などは、一部の費用しか支払われません。
もちろんケースにより、金額は変わってきますが、相場としては費用の1割から2割程度の金額になることが多いようです。
浮気調査の費用相場については以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方は是非こちらも合わせてご覧ください!
『慰謝料請求の方法はどうすればいいの?』
慰謝料請求ができそうか確認したら、実際にどのように請求すればいいのでしょうか。
どんな方法があるのか、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。
こちらでは以下の3つのパターンに分けて解説していきます。
- 話し合い(示談交渉)による場合
- 調停の場合
- 裁判の場合
①話し合い(示談交渉)
裁判や調停などの第三者を挟まずに、当事者同士で話し合います。
裁判だとある程度の相場が決まっていますが、話し合いの場合なら相手方が相場より何倍も高い金額でも了承すれば、その金額で決まるというメリットがあります。
口頭と書面での話し合いがありますが、口頭の場合は言った言わないなど後々のトラブルを避けるために、書面(公正証書)で行うことをおすすめします。
話し合った内容を公正証書にしておくことで、万が一支払いが滞ったとしても、強制執行(給与の差し押さえなど)がしやすくなるので、公正証書を作成しておくことをお勧めします。
口頭のみや公正証書ではない書面でのやり取りで決定した場合は、もし支払いが滞っても賠償請求の強制力はなく、踏み倒される可能性があることはデメリットと言えるでしょう。
②調停
家庭裁判所に申し立てをし、調停員が間に入って話し合いを行います。
調停員を通じてお互いの言い分を聞くかたちになります。
パートナーと直接顔を合わせなくて良く、第三者が入ることで感情的になりにくいため、話がスムーズにまとまりやすくなるというメリットがあります。
ただし、合意に至るまで、1ヵ月から1ヵ月半のペースで話し合いをすることになるので、それなりに時間がかかる可能性もあることはデメリットと言えるでしょう。
③裁判
調停で話しがまとまらなかった場合には裁判となります。
裁判は裁判官が双方の言い分を聞いて、裁判官が判決というかたちで解決を図ります。
話し合いや調停は双方の合意がないと解決に至らないのに対し、裁判は合意がなくても判決が結論となります。
メリットとしては、判決後に支払いが滞った場合、強制執行(給与の差し押さえなど)を行うこともできるので安心です。
しかし、裁判になり弁護士に依頼するとなると弁護士費用なども必要になりますし、裁判が長引けば3年ほどかかる場合もありますので、早く解決して前に進みたい方にはデメリットと言えるでしょう。
『浮気調査の費用を損害賠償として慰謝料請求する際の注意点』
浮気調査の結果、その費用を損害場使用として慰謝料請求をすることになった場合、いくつか注意しなければいけない点があります。
スムーズに解決できるようにあらかじめ確認しておきましょう。
慰謝料請求ができない場合
- 浮気調査を行う前から浮気が明白だった場合
- パートナーが浮気の事実を認めている場合
- 自分で調べられる余地があった場合
- 念のため調査を依頼した場合
- 決定的な浮気の証拠とならなかった場合
- すでに婚姻関係が破たんしていた場合
これらの場合は探偵に依頼する必要性がなかったとして慰謝料請求はできません。
また、婚約もしておらず、事実婚でもなく、ただ同棲しているだけの場合や恋人同士の場合も慰謝料請求はできません。
また、あまり知られていませんが浮気にも時効があります。
浮気相手が発覚してから3年か、関係をもってから20年以内のどちらか短いほうが時効となります。
時効が成立している場合は、残念ながら慰謝料請求をすることはできません。
調査方法が違法だった場合
自分で浮気調査を行って証拠を得た場合、その調方法によっては違法行為となり、裁判では使えないばかりか、逆にあなたが訴えられてしまう可能性もあります。
例えば、パートナーの合意なしにGPSアプリをインストールしたり、スマートフォンを盗聴したり、遠隔操作でパソコンやスマホにログインすることなどです。
また、自分で調査したことが相手に知れた場合、関係が悪化して気まずくなることも考えられます。しかも自分の大切な時間を使って心身ともに疲弊してしまうなんて悲しいですよね。
それらのことから自分で行う調査には限界があることが伺えます。
そういった場合はプロである探偵に相談してみるのもひとつの方法ではないでしょうか。
合法な調査なので安心ですし、しっかりと証拠を掴んでくれるはずです。
浮気調査が違法になってしまわないか心配な方は、以下の記事も是非ご確認ください!
浮気にならないケースだった
そもそも肉体関係がなければ浮気にはなりません。
例えば、お互い好意を抱いていてもハグやキスをするだけの間柄の場合や、2人で食事をしたりするだけの関係なら不貞行為には該当しません。
また、風俗店で一度限り、出会い系サイトなどで知り合いお互い素性もわからない相手と一度きり肉体関係を持ったなどといった場合も不貞行為とは認められる可能性は低いでしょう。
しかし頻度や機関によっては貞操義務に違反していると判断される場合もあるようです。
浮気を証明できる有効な証拠については以下の記事で詳しく解説しておりますので、気になる方は是非ご確認ください!
『不倫・浮気による調査費用が慰謝料として認められたケース』
これまでどのような場合に調査費用も損害賠償として、慰謝料請求できるのか解説してきましたが、実際に裁判で調査費用の請求が認められた例をご紹介しますので、是非参考にしてみてください。
慰謝料が認められたケース①
配偶者が不貞行為を素直に認めるか不安があることから探偵業者に依頼をしたケース
不貞行為の事実を明らかにするためにはやむを得ない状況であったとして、探偵業者へ支払った費用の一部を因果関係ある損害と認定した。
請求額:調査費用46万4458円のうち10万円
慰謝料が認められたケース②
浮気調査の結果不貞行為の事実が確認できたことから、因果関係のある損害と認定されたケース
さらに調査期間も短期間に限られており、費用も相当であるとして、探偵業者へ支払った費用の全額について請求を認容した。
損害賠償額:調査費用27万1101円全額
慰謝料が認められたケース③
調査開始前にすでに携帯電話内の情報より不貞行為の事実が明確になっていたケース
探偵業者に支払った調査費用のうち一部を相当因果関係ある損害と認定した。
損害賠償額:調査費用78万1101円のうち10万円
出典:浮気調査の費用を相手に請求することは可能か?実際のケースや条件 | 探偵社FUJIリサーチ
実際にあったケースから、全額支払われることはかなり難しいことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
全額支払われた場合は、短期間だったこともあり低額で済んだことが原因だと思われます。
もし調査費用を慰謝料請求する場合は、費用の一部しか回収できないと考えておく方がいいかもしれません。
しかし、海外で調査を依頼した場合や、浮気相手が複数いてそれぞれに調査を依頼した場合などは、その分費用も高額になりますので、裁判所がそれぞれの費用は相当だったと認めれば、相当な金額よりも多く請求できる可能性もあります。
『浮気調査後に慰謝料請求まとめ』
浮気調査にかかった費用は請求すると全額返ってくると思われがちですが、パートナーが浮気を認めていない、自分では調査できない理由があった、探偵による調査で初めて浮気の事実を知った場合など、探偵に依頼する必要があったかどうかで判断されます。
また、請求できたとしても全額回収できるケースはごくわずかで、実際には費用の1割から2割程度が妥当です。
調査が長引けばその分費用も嵩みますから、いかに短期間で証拠を掴むかが重要です。
そのためにも、浮気調査を得意としている探偵をしっかりと調べて依頼することが大切です。
探偵に浮気調査の依頼を検討されている方は、以下の記事も是非あわせてご覧ください!